New York Timesに、「文章読み上げソフト等が進歩した結果、点字を使う視覚障害者が減り、『点字文化』が失われつつある」という記事があったのだが、そこの冒頭で紹介された人。ウォールストリートの投資管理会社のマネジングディレクター、という盲目の女性。「目が見えないことは、昔のように障害ではない」と語っている。
日常どうやって仕事の情報収集をしているかというと
AT 4 O’CLOCK each morning, Laura J. Sloate
begins her daily reading. She calls a phone service that reads
newspapers aloud in a synthetic voice, and she listens to The Wall
Street Journal at 300 words a minute, which is nearly twice the average
pace of speech. Later, an assistant reads The Financial Times to her
while she uses her computer’s text-to-speech system to play The
Economist aloud. She devotes one ear to the paper and the other to the
magazine.
「朝4時に新聞を合成音声で読んでくれる電話サービスに電話して、Wall Street Journal紙の読み上げを通常の倍速で聞く。その後、アシスタントにFinancial Timesを読んでもらいつつ、コンピュータのソフトでEconomistを音声にして聞く。片方の耳でFinancial Timesを、もうひとつでEconomistを聞く」そうです。
聖徳太子?確かに、これができれば、相当なスピードで情報収集できますな。そして御本人曰く
“When Braille was invented, in the 19th century, we had nothing else. We didn’t even have radio. At that time, blindness was a disability. Now it’s just a minor, minor impairment.”
「19世紀に点字が発明されたときは、我々盲人には他に何もなかった。ラジオすらなかった。当時は盲目であることは身体障害だった。でも、今では、ほんの軽い弱点でしかない。」
確かに、盲目の大臣とか、裁判官とか、世界のあちこちにいますよね。
以前、日本のとある大企業の人と話していて、
「目が見えない人は、生活保護で生きるしかないわけで」
と断定して話していたので、
「いや、仕事をして独立している人だってたくさんいるでしょう」
と言ったところ、きょとんとされてしまった。想像もつかなかったんでしょう。
「目が見えないことは障害ではない」とまでは言わないが、いくらでも能力を発揮できる場所はありますよね。目が見える人とは違う思いがけない発想もあるかもしれない。
いろいろな人がいた方が社会は楽しいし。
なるほど、impairmentを「弱点」としましたか。日本語の「障害/障碍」はimpairment, disability, handicapのレイヤが全部ごっちゃになっていてなかなか議論しにくいところがありますね。
点字は中途失明者には難しいそうなので、音声によるUIが広まるのは良いことだと思います。誰でも中途失明の可能性はありますし。
いいねいいね
さすがshiroさん、鋭いですねw
「なんて訳そうかな」と30秒くらい考えて、「弱点」にしてみました。
いいねいいね
視覚障碍者の中には、視覚障碍だけでなく、聴覚障碍・知的障碍・身体障害等、他の障碍を併せ持って苦労されている方も大勢いらっしゃいます。
そのような「複合障碍者」の方の多くにとっては、まだまだ越える壁が高いというのが現実ではないでしょうか。
障碍が多く重いほど、社会で生きていくために習得すべきスキルの質量が増えていき、また経済的負担も相当なものになります。
いいねいいね
日本には盲目のピアニストが国際コンクールで大活躍したよ。
いいねいいね
私は視覚障害その他の障害者のヘルパーをしています。このような議論をする場合、いつも問題になるのは、障害が多種多様におよび、なかなか論者の議論がかみ合わないことです。
私が最近感じているのは、障害者は自分の障害そのものよりも、後天的に獲得した習慣によって、困っている、多くはそれを自ら欲して獲得したにもかかわらず。と、いうことです。
したがって、ここで言われていることすなわち、このブログの中の方のお話は、非常に良く分かる気がするのです。
いいねいいね
もう何年も前に,アメリカで耳の聞こえない人に画期的な外科手術が発明され,聴力を取り戻すという内容のテレビ番組を見ました。
登場人物の一人(アメリカ人・聞こえない人)が,
「なぜ聞こえるようになろうとするの?
”ろう”の世界は美しいのに(手話によるコミュニケーションなど)」
ときっぱり仰ったのに衝撃を覚えました。
アメリカの底力を見た気がしました。
私の住む新潟市でも,市民によりこんな試みが始まっています。
「新潟しゅわる映画祭」
http://osaka.yomiuri.co.jp/possibility/news/ps91211b.htm
いいねいいね
きっと
「見えない」ということで
「視える」ものもあるのでしょうね。
いいねいいね
都市伝説っぽいですが、「目の見えない幾何学者がいて、彼には3次元と4次元の間に壁がないんだ」と聞いたことがあります。
いいねいいね
成功者の話だけで、簡単に、「いろいろな人がいた方が社会は楽しいし。」とか言うのは少し軽率では?
自分が、もしこれから盲目になっても、たいしたこと無いですよなんて、言えないですよね。
私は、周りに盲目の方が、たくさんいるので、小さい頃から接していますが、確かにマッサージの仕事をしていましたが、非常に生活することは大変みたいですよ。
いいねいいね
いつもネコの写真たのしみにしてます。ところで、以前パリで傍聴した刑事裁判の裁判官のおじさんも全盲でした。隣の席には助手の人が座って、たえず状況を説明しているみたいでした。それをあたりまえにずっとやっているようで、すごい国だなって感心したのを思い出しました。
いいねいいね
以前障害を持つ高校生と持たない高校生を一緒に富士山に登らせるというイベントを行ったところ、二人の全盲の子(男女一人ずつ)が参加しました。正直、登頂は無理だろうと思ったので、綿密なエスケープ計画を考えていましたが、実際には二人とも無事に(男の子はなんと一合目から)登頂してしまいました。最初から「登れないだろう」と決め付けていた自分がとても恥ずかしかった。
かなり仲良くなってから、あるスタッフが尋ねた「君はグレようと思ったりはしなかった?」という失礼な質問を、「僕がグレたら死ぬしかないですから。あっはっは。」と笑い飛ばしたのがとても印象に残ってます。
いいねいいね
感想◎渡辺千賀さんblog>目の見えない人は障害者か
★☆★☆絶賛!洋書読書会@東京都内主催中★☆★☆
mixiにて洋書読書会@東京都内を主催しております。
薄い児童書、厚めの児童書、ビジネス&ニュース各1回、
合わせて三回を東京駅近くで開催しております→こちら
参加費はカフェの飲食代のみです♪
★☆★☆★☆★……
いいねいいね
音声読み上げソフトのおかげで情報格差は随分解消されたように思われますがまだまだ対応機器(家電も含めて)が少なく今後の有望マーケットとしては良いのでは・・・ちなみにインドでは視覚障害のある人口が3,000万人というデータがあります。日本では34万人程度。
視覚に障害のある人は健常者とくらべても情報に飢えている傾向が強いようです。まだまだ情報の全体量が少ないようです。
最近、知ったのですが日本の生協では携帯電話で音声による商品受発注の仕組みを2007年から視覚障害を持った組合員にサービス展開しているようです。
参考URL
http://www.metallichouse.com
いいねいいね
こんな人もいますよ
石川准
http://ja.wikipedia.org/wiki/石川准
自分でプログラム開発もしているそうです・・・
ググったらいろいろ支援ソフトもあるみたい
視覚障害者に役立つ情報機器&ソフトウェア紹介
http://www.amedia.co.jp/product/
いいねいいね