Linux PCをWal-martで買う

Technology Review9月号のAn Alternative to Windows

Walmart.comから、Linux OS搭載のPCを278ドルで買った体験談。1.6ギガヘルツのプロセッサに40ギガのHD、128メガのRAM、 CD-ROMドライブつき。MP3 プレーヤなど、おまけソフトもついている。OSはLinspire 4.5。「Linspire?」と思う人もいるかも知れないが、Lindowsという名前だった会社です。 MP3.comのファウンダーの Michael Robertsonが、MP3.comをVivendiに 3億5千万ドルで売却した後設立、直後にMicrosoftに「名前が似すぎ」と訴えられ、結局Microsoftが2000万ドルLindowsに支払う代わりに、LindowsがLinspireに改名したのが今年の7月のこと。

Linspireは、画面イメージにあるとおりWindowsそっくり。これなら気軽にWindowsから乗り換えられそうな気もする。記事では、使い勝手として「快適。Windowsにはない便利な機能もある」というのが結論となっている。

しかし、Walmart.comで売っている、というところがすごい。リアルな店舗のWal-Martは、アメリカのリテールを制覇せんばかりの勢いである。何年か前にトップ自ら
「もうアメリカ国内で出られる場所には出尽くした。これ以上国内では成長できないから海外戦略を取る」
といった類のことを宣言したにもかかわらず、その後もアメリカ国内での売り上げを伸ばし、いまや2500億ドル、30兆円近い売り上げとなった。経済規模でいえば半分ある日本では、イオンやイトーヨーカ堂でも売り上げが3.5兆円しかないことを思えば、どれだけ巨大かがわかると思う。

というわけで、ついにLinux PCをWal-martが売るようになったか、と感慨深い。

しかし、残念ながらWal-martのオンラインストアには今日現在はもうLinux PCは売っていない。やっぱり売れなかったのか・・?(トロントのSub500.comではLinspire Workstationを200ドルちょっとから売っているが。)

とはいうものの、IBMのLinux関連ソフトプログラマは7500人もいるそうだし、そろそろLinuxに乗り換えてもいいかな、とふと思ったのだが、これまで何度も新しいものに手を出して懲りた。大事なのはPowerPoint, Excel, Wordの互換性なのだが、やっぱりちょっと不安だ。去年、Sunの人からLinuxのオフィススイートStarOfficeで作ったファイルを送ってもらったが開けなかったし。もう少し待っても良いか。

なお、Microsoftの困りようについては、Economistにも小さな記事が出ていた。
Bug trouble
Microsoftの次期OS、Longhornには、喧伝されていた検索機能は搭載されない、と最近発表されたが、これはWindows XPのバグフィックスにリソースがかかりすぎてLonghornにまで手が回らないから、という話。しかも、バグを直してセキュリティ機能を増すと、今度は「OSにセキュリティをバンドルするのはモノポリー」と欧米政府から目くじらを立てられる。Microsoftも大きくなり過ぎて、戦略的自由度が下がってきたということか。

さて、Linux PCへの安全な乗り換え時期はいつごろでしょうか。

Linux PCをWal-martで買う」への3件のフィードバック

  1. 278ドルって随分安いんですね。日本でも探せばこれくらいで買えるPCがあるのかどうか見当もつかないんですが、USでの割安感はどうなんでしょうか?
    確かに子供なんかはメールとブラウザーが使えればいいみたいなんで家庭用に買いたいなぁと思いました。
    「IBMのLinux関連ソフトプログラマは7500人もいるそうだし」という見方が面白いですね、世の中が方向を持って進んでいるときにどっちに行くのかなというのは、こういう風に見るんですね。勉強になります。
    逆に宣伝する方もそういうところに注目するんでしょうね。会社ではLinuxを推進しているんで、まだ少ないですが、業務用にLinux PCを試験的に使い始めてます。
    ご指摘の通りMSで作った資料がたくさん流通してるんで、簡単な話ではないと思いますが、もしかしたら、って感じはありますね。

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  2. 鈴木さんは確か某国際的な仕事の機械を作る会社にお勤めでは??
    278ドルは、アメリカでも大いに割安感があると思います。とはいうものの、大きいことはいいことだ、の国ですので、たいていの人は家庭用にラップトップ買ったりしませんから、ローエンドは、モニター抜きオフィス抜きで400ドル、ってなところでしょうか。
    私の日本の母親も、ほぼメールとブラウジングだけしかしないのに、フル装備のラップトップを持っていますが、家庭用には、Linuxマシーンで十分かも。どれくらい安定稼動するんでしょうね。

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  3. そうです。某国際事務機器メーカー、日本法人の勤務です。したがって数年前まではFreelanceで資料を一所懸命作ってましたが、最近はpptが流行です。MSともそれなりに仲良くしてます。
    でもLinux化に向けてどうにかして欲しいですね、MS資産。個人的にはcssとxslのスキルでいくらでも対応できると思ってるんですが、どうもあのプレゼン資料の作り方って納得いかないです。Tool自体としてちんけです。
    せっかくなんで自慢ですが、xmlの元のsgml、そのまた元のgmlはうちのマニュアルですごく使われていたんですよ。当時は世界で一番出版物を出しているのがペンタゴンなら、うちは二番目だと言われてましたが、それはこのgmlあっての話です。
    私もこれの魅力にとりつかれ日本語ワープロなんてものは、会社の飲み会の案内以外に使ったことはありません。道具を選ぶのは職人の常であります。
    話がづれてしまいましたので、修正。
    Linux PC、安定稼動がキーですね。それからWindowsはなんだか知らないんだけど、使ってくるうちにだんだん重くなってしまうという問題があります。どうしてなのかしら?
    (もっともホスト系の人間からするとFixがもとのモジュール・サイズより大きいなんてほとんど唖然なんでしかたないとは思いますけど)
    かくいう私のThinkPadのWindows 2000もいまやそんな状態でして。
    メールとブラウジングしかしないというのは、ある意味正しい使い方じゃないですかね。日本の携帯電話の使用はほとんどこれですから。

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