Washington PostのHouse Passes Bill to Ensure Its Continuity
国会議員が100人以上まとめてテロで死んだら、代替の議員をすぐに選挙で選ぶ、というルールが可決された、というニュース。
危機管理とは「最悪の事態を想定し、それが起きた場合の対応策を準備しておくこと」だが、これぞまさに危機管理。
The legislation, approved 306 to 97, would require states to hold special elections within 45 days after the House speaker certifies that at least 100 of the chamber’s 435 members have been killed in a catastrophic event.
ということで、記事にはさらにこんな風に続く。
The fear is that the loss of many lawmakers could leave the House or Senate without a quorum and unable to conduct such business as authorizing military force and approving spending. If only a few survived, the legitimacy of their actions could be questioned.
いざというとき、軍隊出動ができなかったりすると困るではないか、それにもしホンノ少しの議員しか生き残らなかったりすると、その人たちが決めたことに正当性があるか疑問だ、と。
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9-11で、私が一番瞠目したのは、アメリカ政府の対応だった。二機の飛行機が世界貿易ビルに突っ込んだことがわかるや否や、即座にBushも副大統領のCheneyも姿を消した。Bushは追跡が難しくなるように、点々と異なる飛行場に着陸しては短い声明を出し、Cheneyは核攻撃を受けても平気な地下の要塞のこもったと伝えられた。
「アメリカ本土が突然の攻撃を受ける」という可能性を予め予測し、その方策を決めておかなければこういうことはできない。
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San Jose Mercuryの4月8日号(登録すれば誰でも読めます)PREPARING FOR UNFRIENDLY SKIESは、民間の飛行機にアンチミサイル装置をつけようという企画の話。追尾ミサイルをかわすため、レーザーガンや火炎放射器(のようなもの)をつけようではないか、と。
Some federal officials hope to modify U.S. commercial planes to fire lasers, launch flares, make gut-churning evasive maneuvers and fly at night with lights dimmed to foil terrorists armed with portable missiles.
しかしそれには金がかかる。全部につけたら何千億円級、と。というわけで代替策として:
Also under study is the idea of having commercial planes descend in tight spirals and steeply climb out of airports, such as military aircraft do in dangerous regions.
離着陸が一番狙われる、ということで、軍用機さながらにスパイラルに降下し、離陸も急激にすればいいんじゃないか、と。う、これは是非避けてもらいたい。避けてもらいたいが、しかし、このように、「普通の飛行機が地対空ミサイルに攻撃される危険」が真剣に検討されているのである。
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神戸大震災の日本政府の対応はひどかった。あの時真剣に
「こういう国に税金を払うのはいかがなものか」
と思った。しばらくして新聞で
「地震の連絡が首相にすぐ伝わらなかったことを憂慮、首相官邸にファックスを導入した」
というニュースを読んだ。ファックスも無かったんですか?まじですか?と思ったが、追求すればするほど恐ろしい事実が明らかになりそうだったので、それ以上調べなかったが。
アメリカの大統領専用機には、非常時に地上と連絡を取るための通信設備が詰まっている。(よく映画で見るのと同じ)日本の首相専用機も同じ航空会社から買ったことがあって、その際、航空会社側は
「大統領専用機と同じ通信設備をつけますか」
と聞いてきたが、日本側は
「いえ、通信する相手先の地上側の設備が無いので、いりません」
となったらしい。情報元をいうと、もしかしたらまずいかもしれないので、あくまで「噂」と思ってくださいませ。
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じゃぁ「危機管理」「非常時対応」はそもそも日本人が不得意な分野なのだろうか?まぁ、かなりそうだ、という気はするのだが、決してできないわけではない。
7-8年前、トヨタに部品を納めている系列メーカーの向上が火事になった。Just in Time方式のトヨタには在庫なんか無い。「これでトヨタの製造は2-3ヶ月は止まる」とアメリカの自動車メーカーはほくそえんだ。日本のGDPが数パーセント下がる、という予測まであった。が、たった1週間で復帰。
当時この顛末が詳しくWall Street Journalに載った。「燃え盛っているさなかからトヨタの対応はフル稼働でスタート」というトヨタを褒め称える記事だったのだが、一番笑ったのは、
「火事の最中に、トヨタ幹部は即座に手分けして近所に火事を起こしたことを謝りにいった」
というくだり。さすが日本。
私のいた三菱商事には、「危機大好き」という人がぽろぽろといた。ある年代以上では軍隊志向が強い人が多くて、彼らは突発的惨事が起こると俄然元気になるのである。
「運用していた通信衛星が傾いて、全サービス停止」
という大事件の際には、即座に
「携帯電話XX台、毛布XX枚、握り飯XX個」
というオーダーを出して指令本部を設営した、とすごい嬉しそうに話している人がいた。神戸大震災の時には、突如自分の車で東京から神戸の客のところまで非常用物資を持って乗り込んでいった人もいた。この人も、そのときは、目が輝いていた。
というわけで、「危機大好き♪」という人は日本人にもたくさんいるわけで。もちろん、危機が好きなのと、危機管理ができるのとはちょっと違うが、危機について考えるのが好きだったら対応も考えるのではないかと。
たまたま、そういう人が政府にはいない、ということなのでしょう。
悪いことは重なるもので、神戸の時は最悪に行動の遅そうな村山のじいさんでした。一報が届くまで2時間、自衛隊の出動まで8時間かかっています。自衛隊はもっと速く出動できたのですが、最高司令官(!)からの命令がないので、じっとしていたそうです。
確か、一番速く到着したヘリはセブンイレブンの救援(おにぎりとか)だったんじゃないかな。
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