Silicon Valleyの空洞化 、Silicon Valleyの空洞化-続きでも書いたインドへの仕事の流出についての特集がSan Jose Mercuryに日曜・月曜と載った。
かなり長大であるが、今回の特集を全部リストアップするとこんな感じ。いろいろな人のインタビューや具体的な逸話がたくさん載っていて興味深い。
More jobs — bound for India
Caught in the pull of globalization
Army of consultants smooth companies’ entry to India
(ここに、Bangaloreのコールセンターの写真が載っているのだが、10年位前に見たタコ部屋的日本のコールセンターよりずっとかっこいい)
Software developers calling shots
Educated young workers lose accents, work cheap
Hard data on lost tech jobs no easy task
Worker hopes to trade headset for tech success
そのうちの一つには、こんなエピソードがある。
“Could you move this person’s job?” asked Vashistha.
“Oh, no,” the executive said. “I couldn’t move her job. She’s been here for 25 years. It would take eight people to do her job.”
“Very well, we’ll hire eight people to replace her,” Vashistha said.
NeoIT calculated that the company could hire eight people to replace that one longtime employee and still save 20 percent by moving the entire division overseas, Vashistha said.
“The executive was stunned.”
アメリカで25年働いてきたベテラン社員の仕事に関して、
「彼女の仕事を海外で置き換えるなんてできない。同じ仕事を任せるには8人必要だ」(八面六臂の大活躍ってことか)
と会社側がいうのに対し、インドへのアウトソースを請け負う会社が
「だったら、8人インドで雇ってみせましょう。それでも、20%コスト削減ができます。」と。
とにかく海外で置き換え可能な仕事をしてる人は諦めるしかない、というインパクトを感じさせる内容。記事には、エンジニアの仕事を諦めて看護学校に通い始めた45歳の男性の話も載っている。そういう人たちに対し、職種転換教育費用をサポートするようなことは必要だと思うが、国際的に競争力のない仕事を温存するのは、結局誰のためにもならない。
それにしても、コールセンターやソフトウェアエンジニアなど、アメリカとの言葉でのやり取りが相当に必要な仕事がどんどん流出していくのは、インドとアメリカの間に「英語」という共通言語があることが大きい。
一方、日本は日本語という制限があるゆえに、日本国内でしてきた仕事のうち、海外に流出するものは限られている。(というと、そんなことない、という反論が聞こえそうだが、日本語でのやり取りが濃厚に必要な仕事はやはり日本人に限られる・・)さらには、日本語で生まれ育った日本人が、海外に職を求めて流出することが少ないのも言葉の壁が大きい。
日本に住んでいたときよく思ったのが、「日本政府は日本人に対するモノポリー」ということ。理系なのにいやいや英語を勉強したのも、どこかに「モノポリーで支配されるのは嫌だ」「日本以外に住めない・働けない、という選択肢のなさがいやだ」というような思いがあったから。(もちろん、英語を勉強した中学生の頃に、そこまではっきり考えたわけではないが・・・・・)
言葉ができるくらいではどうにもならないが、言葉もできなかったら始まらない、というのも事実なワケで。
しかし、「言葉で守られたモノポリー」で競争が少なくていい思いをしているのは日本政府の方だと思ってきたが、国民側も、国際競争力がなくなった仕事を、日本語ができるという理由だけで温存できるわけで、日本語という参入障壁で楽してるところもあるんだなぁ。外は嵐でも。
http://softbridge-s.com/sbs_design/crop_Testimonial.htm
インドIT研修企業・ソフトブリッジは、二年前から日本企業・東芝やトッパンなどから研修生を受入れている。日本ではIT技術者はOJTのみの教育を受けているが、インドのIT技術者は、例えば大卒者に対する24週間の{DAC]コースを受講するので、5年後の生産性は二倍も差が開くと。インドでの研修では、外注の際の仕様書の書き方までを英語で学ぶ。東芝では、従来、国内外注のみなので、そもそも世界基準の仕様書を書ける社員が少なかった。これは、開発以前の問題でもあると。(週刊ダイヤモンド2005/09/17より)
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