Oracle vs. Peoplesoft

今Silicon Valleyのドラマといえば、OracleのPeoplesoft敵対的買収である。今日Justis Departmentが独禁法の中間報告をすることになっていた。もしこれまでの調査で独禁法に触れないことが明らかであれば、これにて調査終了、まだ疑いがあれば調査続行を決定する手はずだったが、結果は「調査続行」となった。

詳しくはローカルテレビ局のサイトのFeds Demand More Info On Oracle-PeopleSoft Dealへ。

ちょっと前の記事だが、Business Weekに掲載されたS&Pのアナリストのものも自体の俯瞰にはよい。Oracle vs. Peoplesoft

とはいうものの、モノポリーの力を縦横無尽に駆使して、敵対する会社を次々に手段を選ばず叩きのめしてきたMicrosoftでさえ分割されずにのうのうとビジネスを続けていることを思えば、OracleとPeoplesoftごときが独禁法に反するのは論理的ではない。ないが、整合性のない判断はいつでも下されるので、まだ結果はわからないが。

そもそも、enterprise application No.3のPeoplesoftがNo.4のJ.D. Edwardsを合意の上で買収しようとした直後に、OracleがPeopleを買うと申し出たのが今回の騒動の始まり。Peopleのトップは、元Oracleで、Larry Ellisonの後継者とまで言われた忠臣の部下だったのが、仲たがいしてOracleを辞めたという経緯があり、積年の恨みがあるとかいろいろ言われている。本当のところはわからないが。今日調査続行となったことで、PeoplesoftのJ.D. Edwards買収が進んでしまうので、OracleがPeopleを買いづらくなるだろうという意見もあれば、いやいやPeoplesoftのJ.D. Edwards買収案件も独禁法調査を厳しく受けることになるだろうという意見もある。さらには、買収が上手く行こうが行くまいが、混乱を嫌う顧客のビジネスを奪える業界トップのSAPが漁夫の利を得るという説もあり、もう何がなんだか、という、まさに昼下がりの複雑な人間模様のドラマの様相を示しつつある。

しかし、まぁすごいなぁと思うのは、Oracleは「Peoplesoftを買収した暁には、Peopleの全プロダクトを叩き潰して、顧客ベースだけ頂く」と公言していることである。全プロダクトを叩き潰すという企業にとっての殺人宣言が明確にあっても、Peoplesoftの株主がOracleに買収された方がいい、と判断すればやっぱり売られてしまう。

日本のような持合ではなく、短期的視野の株主が多いアメリカのcorporate governmanceは、近視眼的だとの批判も多い。しかし自分の味方とは限らない株主をたくさん持つことは、今回の買収のような意外な攻撃に対しても油断せずに防御し、事業をどんどん伸ばすという、常時臨戦態勢のインセンティブを経営陣に提供することで、緊張感ある事業を促すという点は着目に値するだろう。

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