ブログ的面白ニュースサイトFark.comの収益内訳

Fark.comは、Drew Curtisという人が5年前からやっているサイトで、世界の面白ニュースを集めたもの。現在、毎日150万ページビューとのこと。Curtisさんは34歳、現在フルタイムでFark.comをやってるそうです。ラジオのインタビュー番組によれば、本人申告による収益内訳はこんな感じ。

  • 一件40ドル/週のクラシファイド広告が、年間4万ドル
  • 一人5ドル/月の会費が年間120万ドル12万ドル(間違えましたので訂正。スミマセン)
  • しかし、殆どの収入は、カワサキ等の大手広告主からのバナー広告料

2番目の会費に関しては、普通にサイトを見る分には無料で、有料会員であるところのTotalFarkになると、サイトに載らない「変なニュースの没ネタ」も読めるそうな。そんな奇特な会員が2000人いるそうです。Alexaのランキングによれば、一人当たりページビューが3.3ということなので、ま、大雑把に言って、150万ページビュー÷3.3=45万人が見ているとして、うち0.4%が有料会員ということですか。

3番目のバナー広告を増やすため、プロモーション用に本を書いたそうです。

It’s Not News, It’s Fark: How Mass Media Tries to Pass Off Crap as News

今月末発売だそう。

個人でやる分には結構いいジャーん、という感じだが、ご本人いわく赤字だそうな。

He pays several workers a total of up to $200,000 a year to handle his servers, do Web design and police the site.
                        

He says he spends at least another $150,000 on lawyers for advice on contracts and libel.   

And last year, Curtis says, Fark actually lost money.

「サーバ管理とかウェブデザインとかで年間20万ドルくらいまでかかることもあるし、弁護士費用だって少なくとも15万ドルはいる。だから去年は赤字。」

変なニュースがテーマとあれば、名誉毀損で訴えられる可能性も高いのでやむなし、か。

ただし、この「赤字」は、会社から本人に給与を支払った後。支払ってる給与は6万ドルだそう。ま、「去年は」赤字と言っているので、その前は赤字じゃなかったのかな、といったことも考えると、差し引き毎年4-10万ドル(もしくはそれ以上)は儲かると言う感じでしょうか。

On the plus side, living in suburban Lexington — where he’s had two
other businesses — is a lot cheaper than living in Silicon Valley. He
lives in a two-bedroom, red-brick house with his wife, Heather, and two
kids. It sits next to a horse farm, and the mortgage is just $800 a
month.

「しかし、その一方で、家でできる仕事ゆえ、物価の安いところに住めるのでコストは低い」とのことで、赤レンガの家のローンは月々800ドル。

「赤レンガの家」は「瀟洒なおうち」と読み替えてください。その手の家をシリコンバレーで買うと、月々のローンは少なくとも4000ドルは覚悟したいところです。それでも厳しいって感じなので、800ドルだったら左ウチワ感高し。

トータルで言うと、やっぱり「悪くないんじゃない」という感じでしょうか。

ちなみに、Fark.comの読者が、なぜFarkを見に行くか、というコメントも。

"I’m on there simply because the things you can’t say at work — you
can’t have the conversations anymore — you can have it on the
Internet,"

「(くだらないニュースについてのたわいない雑談を)会社ですることがなくなっちゃったんで、代わりにFarkでうさばらし」だそうです。

「くだらないニュースについてのたわいない雑談」は私がFarkを見た感じでの推測ですが、当たらずと言えども遠からずって感じだと思うんですがどうですかね。シリコンバレーでは、特にIT関係の人の1社滞在平均年数は2-3年と、傭兵部隊化が進んでおり、自分のキュービクルを飾ってオフィス生活をエンジョイする人も減っている昨今。確かに楽しいコミュニティはインターネット上に移行してるのでしょう。

ちなみに、元ニュースはこちらのサイトの左上にあるListenというボタンをクリックすると聞けます。

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