Steve Jobs: Return of the King

San Jose Mercury Newsの日曜版のビジネス欄はアップルコンピュータ特集であった。初代Macintoshが発売されたのが1984年の1月24日ということで、20周年を記念したもの。
The Mac that roared
Jobs’ personality, values inseparable from Apple saga
上の二つの記事以外にも、紙バージョンでは、製品やマネジメントの変遷に関する年表が満載。その代わりオンラインでは、1984年当時のマック発表に関する記事が二つ転載されている。20年前といえば、もうなんというか、コンピュータの歴史的には、縄文時代みたいなものだ。
Archive: A look at secret new Apple computer (Jan. 1984)
Archive: How the Macintosh computer grew (Jan. 1984)

一番上の記事には、Mac誕生の経緯が載っている。

The seeds of the Mac were planted in 1979, when Jef Raskin, an early Apple employee, decided to name his dream — a new type of user-friendly computer — after a fruit he liked to buy as a boy in Manhattan. “I figured if I was going to name an Apple, it might as well be my favorite,” he recalled.

So Raskin christened the project Macintosh, after the McIntosh apple. Though Apple had asked him to build a $500 game machine, he morphed that mandate into a $1,000 computer.

Well, sort of a computer. Raskin envisioned a machine people would love, a machine people would find friendly more than just necessary. Raskin’s vision — in broad strokes, at least — carried through into the final product.

But it was Jobs who made the Mac real. Jobs, who recognized the Macintosh project as an opportunity to fulfill his own computing vision, took control of the team from Raskin, and remade it in his own image.

ということで、AppleをAppleたらしめたといってよいMacは、実はJobsの発案ではなく、他の社員のアイデアなのであった。途中で、Jobsがプロジェクトを乗っ取って、自分のテーストを加えて仕上げたわけである。

実は、Bill GatesだってDOS OSを作ったわけではない。作ったのはSeattle Computer Companyという会社で、Microsoftはこれを買っただけ。Larry Ellisonにいたっては、Oracleのファウンダーですらなく、会社の黎明期に入社したとはいうものの、最初は1社員。(Oracleのサイトではco-founderとなっているが、、、。Ellisonがfounderじゃないというのは、Ellisonよろしく、Oracleの黎明期に加わった別の人(現VC)から聞いた話です。本当はどっちなんだろう?)

ということで、アイデアを出した人=会社を作った人=アントレプレナー=社長、ではないのである。いろんな人がああでもない、こうでもない、といろいろやって、それで回っているのがシリコンバレー。(やシアトル)

ちなみに、何度も起業するシリアルアントレプレナーには、こんな種類がある。

1)パラサイト型
他の人のよいアイデアを探して、それを事業に育てようと、虎視眈々と探す。「Entrepreneur in Residence」と呼ばれ、ベンチャーキャピタルのオフィスでうろうろしながらDue Diligenceなど手伝い、これはと思うベンチャーがあったら自分が社長で乗り込む、というのもこの「パラサイト」タイプ。一旦事業を成功させたら、会社を辞めて、ぶらぶらしつつ次のアイデアを探す。

このタイプが一番多く、正統派のシリアルアントレプレナーである。
Kiseiju

2)短期記憶障害型
同じアイデアで、何度も何度も起業する。

いろいろなパターンがあるが、たとえば、資金調達して、ある程度まで育ったところでそれを大企業に売却、また起業、など。中には、製品が行き詰ってきたりして、結局事業を清算、その後技術(IP)を二束三文で買い受けて、再度同じネタで起業する人も。信じられないことには、全く同じベンチャーキャピタルから資金調達できてしまったりすることもある。今まで聞いたところでは、10年以上かけて、3回同じネタで起業している、という例も。まるで、一旦起業したことを忘れたかのように同じコトを繰り返すところが短期記憶障害的。

「諦めない」「しつこい」というのは、アントレプレナーの基本要件であるが、ここまで行くと、「一旦だめになったアイデアで何度も資金調達するのって、ホントに論理的?」という気もするが、本人にとっては大事なアイデア。生涯一芸型、ともいえる。

Memento
Mementoは、短期記憶障害を持った主人公の映画。最終場面が一番最初にあって、そこから10分刻みで時間を逆行する、という凝った流れ。クラーイです。)

3)Return of the King型
自分の起業した会社から一旦追い出されるが、やがて再臨、復興を果たす、というSteve Jobs型。Jobsは、1985年9月にchairmanの座を追われ、1986年3月には、1株を残してApple株の全持分を処分、という劇的なexitを果たすが、その後1996年にアドバイザーとして復活、2000年には正式なCEOの座に返り咲く。同じ会社に返り咲くのをシリアルアントレプレナーと言ってよいかわからないが、Steve Jobsの場合は、Apple以外にもいろいろ起業してるからOKか。

とはいうものの、シリコンバレーで、このパターン3はJobs以外にいるだろうか?ちょっと思いつかないんですが、誰か知っていたら教えてください。

Viggo Mortensen

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