最近、ナノテク(を標榜する)Nano-Texの話が何度かあちこちで出た。
Silicon Valley Biz InkのNifty Nanotech(12月12日)
と
San Jose MercuryのNanotechnology gets real(12月15日)
1998年に創業、ナノレベルの細い「ひげ」を繊維にくっつけることで、液体をはじくNano-Careを販売中。しみにならない洋服、などに使われ始めており、Levi’s系のDockersとかGapなどがクライアント。1ヤード当たり25セントから1ドルとのことで、ズボン1着分で1-2ドル、というのがこの会社の取り分。
確かに堅実なナノテクではあるのだが、でも、これをナノテクと言ってしまったら、なんでもナノテク・・・(私だってナノテク、という話を以前書きました)。IBMのAlmaden研究所のdirector、Robert Morrisも
“It’s really just better chemistry,”
といっているとSan Jose Mercuryの記事には書いてある。化学反応はどれも原子・分子レベルなワケで、これをナノテクといってしまったら、何でもナノテクじゃないか、となる。とはいうものの、まぁ広義でナノテクと言い切って、分野が盛り上がれば、それも世のため人のためでもある。
ちょっと面白いのが、Nano-texのこれまでの起業の歴史。1998年にLevi’sを説得して資金を獲得して起業、その後Levi’sの興味が薄れてしまい、Burlingtonから500万ドルの投資を仰ぐ。(あの「バーリントン」ですね)しかし…
Burlington filed for bankruptcy protection in November 2001. Industrial conglomerate W.L. Ross & Co. purchased Burlington.
そのBurlingtonも倒産、Nano-texはBurlingtonとともに、巨大ファンドW.L.Rossの手に渡る。
このW.L. Rossファンドについて詳しく書かれているのがBusiness Week12月22日号のIs Wilbur Ross Crazy? 。価値が落ち込んだ業界のみターゲットに、「底値買い」をするのが特徴のファンドで、高収益。例えばアメリカの製鉄業、Burlingtonのような繊維業といった「誰も見向きもしない資産を買い叩く」ので有名。日本の銀行などもターゲットとしている。
というわけで、Levi’s -> Burlington -> W.L. Rossと、七転び八起きで走り続けるNano-Texでした。