Silicon Valley & Autism (自閉症)

シリコンバレーでは自閉症が増えている。

全米で増えており、世界的にも増えている。特にカリフォルニアでは増えていて、1993年には4911人だった発症が、2002年には17614人になった。「なかでもValleyではその増加傾向が顕著なのでは」という記事が、2001年12月Wiredに“Geek Syndrome”というタイトルで掲載されて話題になった。

記事のポイントは「エンジニアには自閉症傾向のある人が多く、そうした人同士が結婚する機会の多いシリコンバレーでは、遺伝傾向が強化されて自閉症の発症が増える」という仮説。

この仮説の真偽のほどはあれこれ論議されているのでさてはおきつ、全米で一昔前には1万人に一人といわれた自閉症が、現在では1000人に6人は自閉症かそれに類する症例を持つとCenters for Disease Control and Preventionも発表しているので、増加傾向には間違いはない。

ベイエリアに住む日本の人で、2歳半の子供が自閉症の診断を受けた人の話を以前書いたけれど、その人からの当地の自閉症ケアのアップデートはこんな内容:

■手厚いケアには日々驚くばかり。英語と日本語両方話せるようになることを目標に、日系人で少し日本語もできる人がセラピー担当に
■自閉症の子供のケアでは親が大変ということで、毎月一定時間までベビーシッター代を負担してくれる
■唯一の問題は、あまりにも情報が豊富過ぎて、専門用語の並ぶ資料を大量に読み込むのが大変なこと
■日本語の育児書を読むと、「子供の成長は個人差があるから、しばらくおおらかに見守ってあげましょう」というのが基本。一方、アメリカでは「もしかしたらなんでもないかもしれないけれど、万が一問題があったら困るからまずは対策をキチンと講じましょう」となっている。

その人は「問題が小さいうちに最善の策を練ろう」というのは自閉症治療に限らずアメリカという社会全体の特徴のように感じる、と言っていた。

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