知ることと好きになること

昨日のエントリーで、「知っていく過程で、だんだんと親しみが感じられ」ると書いたが、これって実は恋愛にも適用可ですね、というグダグダの話。

何年か前、ラジオでDustin Hoffmanのインタビューが流れていて、その中で彼がTootsieの役作りをしたときの話があった。Tootsieというのは、Dustin Hoffmanが女装して演じたオバサンの役で、これが

「こういうオバサンいるよね」

という迫真の演技なんですな。ちょっとずうずうしくて、押し付けがましいけど、一生懸命で親切で、というタイプ。

で、この役作りをするに当たって、Dustin Hoffmanは、そのようなオバサンを観察し、そういうオバサンが何を考え、何を感じて生きているかを真剣に我が物にし、そういうオバサンになりきって過ごしてみたそうである。そうしてオバサンの奥の奥まで知る努力を経て彼は、

「こういう人って魅力的じゃないか!」

ということに気付き、びっくりしたそうだ。

これってとっても奥が深い話しだなぁと思ったのですよ。

世の中には、知れば知るほど、近寄ってはならない恐ろしい人であることがわかることもあるが、多くの場合は、よく知ると、親しみを感じ、好きになることも多いと思う。恋愛感情になるとは限らないが。

これは、正のフィードバックループも働く。人間、自分を良くわかっている人に好意を感じるもの。なので、相手を知る→好きになる→相手も自分を好きになる、と。

モテル男というのは、女の話を聞くのがうまかったりしますよね。あれは、知ってもらった相手がうれしくなる、というだけでなく、本人(♂)の相手(♀)に対する好感も増すことで、なにかあやしいフェロモンがでるのかも。

非モテ諸君、モテへの道は、身近な女を心の底から理解することから始めよ、です。

知ることと好きになること」への13件のフィードバック

  1. 相手に好感を持ったことで相手からも好感を持たれることが期待できるなら既に「非モテ」ではないばかりか「モテ」ですよ。
    率直に言って、そう簡単に「心の底から理解」させてもらえるほど心を開いてもらえるならば苦労はしません。
    そして、そうなったところで、「友達」ではなく「恋人」になるのには、普通の人には理解できない困難があります。私は30年近く生きてきて、男女を問わずよき友人には非常に恵まれていると思いますが、率直な話「恋人」は未だに一人もできたことありませんよ。「非モテ」とはそういう人間です。

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  2. chikaです。
    >即興で笑わせる
    それは飲み会とか?もちょっと地味な出会いはないのでしょうか?他の作業をしながらちょろっと話もする、みたいな感じでじわじわと知り合って行くみたいな。
    >相手に好感を持ったことで相手からも好感を持たれることが期待
    それが期待できたら片思いなんかないじゃないですか!
    ・・・と、元の分を読み返したところ、「→」のところの書き方、詰めがあまかったですね。文章で書いてある通り、別に好きになったから好きになってくれるわけじゃなくて、「理解してくれる人が好きになる」っていうフィードバックループです。
    >そう簡単に「心の底から理解」させてもらえるほど心を開いてもらえるならば苦労はしません。
    当たり前ですよ〜!!!相手が心を開いて話すなんて、そんな簡単でイージーな・・・・。他人を理解するとは、相手の行動を観察して、どうしてこういうことを言うんだろう?どうしてこういうことをするんだろう、とじっくり考えるってことなんじゃないでしょうか。
    >「恋人」は未だに一人もできたことありません
    1)自分が人を好きになったことがない、
    2)誰にも好かれたことがない、
    3)自分が好きな人には好かれたことがない
    のどれなのかによって対処が違いますね。

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  3. 千賀さんの話、面白いと思いつつ、その後の反応を読んで、「あー、これは理解するような中身のある、おばさんにしか通用しないのかも。」って思いました。人のこと全然言えないけど、若いときの異性を見る基準って、男女ともにかなり表面的だから。あと心を開くっていうのも、人間としての成熟度が高くないとできないし、難しいですね。Tootsiのようなおばさんを、若い男の人がどんどん好きになるような時代が来たら、また状況も違うのでしょうが :-)。

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  4. chikaです
    >「あー、これは理解するような中身のある、おばさんにしか通用しないのかも。」
    それはないと思いますよ!若い子にだって中身はある・・・っていうか、5歳くらいの子供だって、へぇ、こんなこと思ってるんだ、ってびっくりすることありませんか?
    まぁ、ハタチちょっとくらいまでは単にカッコいいだけでモテちゃってる男というのもいますが、逆にそれだけでモテるのはその辺で終わりじゃないかなぁ・・・。それ以降は、「それ以外(含む理解力)」が大事になって行くんじゃないでしょうか。。。。(男って長いことずっとモテ度があがってくところが得ですね!)ま、本当はもう一つ「モテる男になる必殺技」があるんですが、それはまたの機会に。

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  5. うーん、確かにさっきのメールは年齢差別がひどかったかも。どうもすみません。あと、恋人探しでも、就職活動でも、とにかくその業界のことを徹底的に調査し、見に行くっていうのは、正しいと思います。意思があれば道が開ける、ですよね。でもそれと同時に、「ここに道をわざわざ開く必要があるのか?」って考えながら、やるのも重要ですよね。ちょっとやってみて、相手の心が開かなかったら、縁が無かったかな?くらい思って、次は同じタイプのもの・人と、違うタイプのもの・人を取り揃えて頑張る。最終的に決まったものが、当初の予定とは違っても、決まってみると、不思議に「ふーん、実は、こっちの方が私に合ってたかも。」って思うものですよね。

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  6. >(男って長いことずっとモテ度があがってくところが得ですね!)
    何言っているんですか、Chikaさん。
    男性の多い場所にいる限り(ここがポイントかも)、普通にしていても女性もモテ度上がっていきますよ(少なくとも40歳くらいまでは実証済み)。こっちはすっかり恋愛方面降ーりたって感じなのに、男性っていつまでもときめけるんだなぁと、少しは嬉しくもあり、概ねうんざりでもあり。
    しょうもない書き込みでスミマセン。

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  7. お返事ありがとうございます。
    >他人を理解するとは、相手の行動を観察して、どうしてこういうことを言うんだろう?どうしてこういうことをするんだろう、とじっくり考えるってことなんじゃないでしょうか。
    混ぜっ返すように聞こえたら申し訳ありませんが、それこそ「当たり前ですよ〜!!!」(笑)私の知る限り、非モテがそういう努力をしていないことはまったくないと思います。反対に、考えすぎて自縄自縛になることは大いにあるにしても。
    >1)自分が人を好きになったことがない、
    >2)誰にも好かれたことがない、
    >3)自分が好きな人には好かれたことがない
    通常、「非モテ」とは2)の意味だと思いますし、私もそうです。そもそも自分が他人に好かれる状況を想像すらできないし希望すら持てないというのが「非モテ」を気に病む状況ではないでしょうか。1)と3)の人には「贅沢な悩みはよそでやって下さい」と感じるのが正直な気持ちです(^^;

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  8. >少なくとも40歳くらいまでは実証済み
    ふふふ。男は40過ぎてもさらにかっこ良くなる人が多数(全くのおっさんになっちゃう人ももちろんいますが)。しかも、20の女の子とつき合っても不思議じゃない。(逆もいるし、逆もOKですが、難易度がずいぶん違う)。「コレラの時代の愛」によると、60過ぎくらいで男は急に老け込んでジーサンになるらしいですが。
    >希望すら持てない
    それは、場所を変えるしかないですね。パートナーがいることが大事だと思ったら、仕事を変えてでも、他の国に移り住んででも、今までと違うタイプの女性にたくさん出会える場(そして、仮説でいいので、自分に勝算がある場)に行くしかないのでは。
    女性の方にはいつもいってます。「仕事はどこにでもあるが、パートナーは世界で一人しかいない(可能性がある。一人もいない可能性もある)」と・・・。

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  9. 話がさらに面白くなってきましたね!
    恋愛の可能性は年齢のみでなく、環境が大事だという説は、正しいと思います。私の場合、東大の文系大学生・院生だったときは、男性の方が女性より数が多かったので、かなりもてました。でもスタンフォードの大学院に入ったら、文系は女性の方が多かったし、そのころすでに20代後半、30代前半で、結婚している人も増え始め、同じ学部のとても仲のよい女友達は出来たけど、モテ具合は。。。。結局そのときは、工学部の院生で、その後シリコンバレーのエンジニアになった人と付き合いました。そういう人は、まだあぶれている男の人、沢山いたから :-)。
    で、大学の先生になって、さらに中西部の田舎に来たら、これはもう未婚者には最悪としか言えない。知り合いはもう95%以上、結婚していて、それにキリスト教がまだ生きている環境だから、浮気とかよっぽどのことないとしないっていうか、かなり気をつけないと、すぐバレルだろうっていう環境。だから、私の同僚で、どうしても結婚したかった人は、ここから車で1時間半くらいかかる都会に引越し、そこで旦那さんを見つけました。私は何かその前に、「ふーん、そこまでして結婚したいかな?」とか思ってしまって、家から職場へ徒歩4分という環境を楽しんでしまっていますが、千賀さんのコメントを読んで、「やっぱ、別の大学の公募出そうかな。」と思ったりしました。(ま、それは恋愛だけが理由ではないのですが。)
    いずれにしても、昔は親とか仲人とかが、人の結婚に口出しをして、それはそれでうざったかっただろうけど、「誠実で働き者だけど、人間関係に不器用」というタイプの男の人には、良い慣習だったんじゃないかと思います。そういう人で、親が決めた結婚して、最初は奥さんに、「何か地味な人だなー。」と思われていても、そのうち一緒にいるうちに「この人結構優しいし、これでいいや。」って思われて幸せになった旦那さん、沢山いるんじゃないかって思います。少なくとも今、東アジアの家族史・女性史を教えていて、アメリカの学生に口をすっぱくしていうのは、「前近代のお見合い結婚を、侮ってはいけない! それで幸せになった人は沢山いるし、近代的な恋愛結婚をしたって、離婚するときは離婚するんだ!」ということです。さらに輪をかけて大変なのが、今の日本人(少なくとも35歳以上の人?)の親は、多くがお見合い結婚だということ。だからアメリカみたいに祖父母・両親から恋愛のコツ、っていうか何気ない愛情表現の仕方を、小さい頃から学べるっていう感じじゃない。。。もちろん、だからお見合い結婚しかできなかった時代に戻れって言うんじゃないのですけど、地理的・職場的環境に加えて、歴史的環境も念頭においておいたほうが、非モテさんも私も気がラクになるって思うので。。。

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  10. あ、それから千賀さん、環境さえ整えば、女の人もかなりの年齢までもてるっていうのは、本当みたいですよ。知り合いでアメリカに住む日系のシングルの女の人(今は80歳すぎ)の人が、「アメリカじゃー、年をとっても、言い寄ってくる男はいるのよ。私は60歳過ぎのとき、恋愛はもういいやって決めただけ。」って言ってました。もちろんその人は、結構美人でおしゃれな人なんですけど。昔は、女性に職業選択肢が少なく、離婚も少なく、かつ女性既婚者の浮気は男性既婚者の浮気ほどオーケーではなかったから、男性の方がいつまでも恋愛市場に残っていたけど、これからは少し変わるんじゃないかと思います。もちろん、これは半分、個人的な希望的観測ですが :-)。

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  11. モテる男になるためのたった1つの方法

    「モテ」は性別、年齢にかかわらず、人生のテーマのひとつ。定義を何とするかにもよりますが、いろんな人から頼られたり、気にかけられているという意味では「モテ」ってすごいことですね。さて、みんなどこかで憧れている「モテ」についてこんなエントリーをご紹介します。 人間、自分を良くわかって……

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