Bloombergが大統領選に立候補するかも、という話し

アメリカは、大統領選予備選のまっただ中。これは、各州で、共和党と民主党がそれぞれ候補者を一人ずつ選ぶというイベント。2月5日に24の州が同時に選挙を行うので、この日はSuper Duper Tuesdayと呼ばれ、この日には決まる。。。

のであるが、それとは別に虎視眈々と立候補の可能性を探っていると言われるのがニューヨーク市長のBloomberg。著名金融情報会社、Bloombergのファウンダーで大金持ち。

で、このBloombergが、独立系候補として立候補する可能性が。Bloombergのアドバイザー曰く

「選挙活動資金は、Bloombergの個人資産から10億ドル(1000億円)」

と。

Bloombergは、ニューヨーク市長選でも個人資産を1.6億ドル使ったとのこと。

うーむ、アメリカの大統領選とは奇々怪々なものであるのぅ。これだけ大騒ぎして予備選をしているのに、それとは別のところから立候補しようとしている人がいるわけである。

ちなみに、今予備選を戦うメジャーな候補が今年使うであろう選挙費用トータル(去年使ってしまった分は抜いて)は、各々1−2億ドルと予想されており、Bloombergはその5−10倍を一人で使える訳です。

KrugmanのThe Conscience of a Liberalによると、1896年に民主党の有力候補に打ち勝つために共和党が使った選挙費用は当時のお金で335万ドル、今の価値で言うと30億ドルと巨額だったそうで、歴史的に見たらまだその3分の一な訳ですが。それでも、Bushが2004年に使った金額の5倍。

Bloombergが立候補すると決まった訳ではありませんが、こんな金でしばくみたいなことで大統領選の行方が左右されていいのだろうか。(いや、よくない、というのがKrugmanの本の趣旨ではある。)

ちなみに、Bloombergは「リベラルよりの共和党員」だが、independentで立候補するとなったら離党することになる。それより、民主党に鞍替えして、4年待って「コンサーバティブな民主党候補」として大統領選に打って出たら、、という人もいる。さすがに、どれほどBloombergが素晴らしくても、やっぱり2大政党のどちらかじゃなかったらワシントンには行けないよ・・と。

(後日追記:去年の6月に共和党は離党済みでした。上記訂正します。)

いずれにしても奇々怪々です。

Bloombergが大統領選に立候補するかも、という話し」への6件のフィードバック

  1. Ralph Nader はもう出ないんでしょうか?東海岸に留学していた頃、彼が学校に講演に来たことがありました。Q&Aではコテコテ民主党系の学生が、「アンタが余計なことをしたから票が流れてブッシュが勝ってしまった。今戦争で人が死んでるのもアンタのせいだ!」みたいなことを言ってからんだのですが、「君はもうすこし複雑な物の見方を学んだ方がいいね。」と軽くかわして場内の爆笑を誘っておりました。さすが年季が違うなぁ、と思ったものです。

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  2. 根強い待望論もあると:
    <金満の経済システムを正すには、それとは対局の人に舵を委ねるしかない。個人的には、現ニューヨーク市長のマイケル・ブルームバーグ氏が良いのではないかと考えている。同氏はご存じのように金融情報を経済報道のブルームバーグの創業者だ。大富豪ながら、通勤は地下鉄、無給でニューヨーク市長を務め、お金では絶対に動かない人物だ。彼が独立党で出馬することを希望しているが、これはかなわない希望かもしれない。>

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  3. chikaです。
    >去年6月に既に離党
    本文訂正入れておきました〜。御指摘Thanksです。
    >お金では絶対に動かない
    自らの力で莫大な富を稼いだ人の特権ですね。総資産1兆円超だそうです。。。

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  4. ちかさん、はじめまして。
    いつもブログ読ませていただいております。ちょっと疑問が沸いたので初コメントです。
    浅学の身でbloomburgのことをこの記事を読むまで知らずに、大金持ちの政治家とインプットされたんですが、たった今大学の授業の一環で読んでいたテキストに同一人物と思われる人間が出てきたので、chikaさんの記事を読み返してみようとやってきました。
    そこで、気づいたんですが、chikaさんは「ニューヨーク市長選でも個人資産を1.6億ドル使ったとのこと」とおっしゃってますが、こっちでは、「2001年のニューヨーク市長選では個人資産を$69million….
    とここまで書いてmillionは億ではなく100万だったことに気づきました。(汗)「1.6億と69億の差はどこから?」と思ってたんですが、とんだ初歩的な勘違いで失礼しました。
    ではでは、お猫さま写真と興味深い記事を楽しみにしてまた遊びにきます。

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