シリコンバレー(にもある)夏の室内楽祭

Music@Menloの話し、なのですが、そのまえにiPhone近況報告。「あれがだめだ、これがだめだ」という人たちが山ほどいますが、「んなこたどうでもいいんじゃ」、という感じです。我が家には、「iPhone否定派」のダンナがでーんと鎮座しているので、否定派の気持ちもわかる。ダンナいわく

「自分の電話は、おなじような機能が全部あって、しかもたった100ドル。」

・・・とかいいながら、電池が切れるまでiPhoneで遊んでいるのはダンナ。「充電しろ」、と偉そう。で、否定派のダンナも感嘆してるのが、iPhoneのフォント。びよーんと拡大しても、しゅるしゅる小さくしても、どんなサイズでも超美麗なのがすごいです。これ、こうして文章で読んでも

「それがなにか?」

という感じだと思うが、かなり革命的インターフェースです。我が家では、夫婦の食事は新聞・雑誌を読みながら、ということが多いのだが、iPhoneインターフェース的ダイニングテーブルがあるといいな。机面全体がスクリーン。これだったら、平行して高速でいろいろなものを読み散らかせる。

ああ、しかし、私は、「アップル机」の前に、どうやってカレンダーとコンタクトをsyncするかに頭を悩ませなければなりませぬ。(私はWindows国Palm県在住なのだ。道は険しい。)

・・・・・・・と、まぁiPhoneはそれくらいにして、「シリコンバレー、夏の室内楽祭」。去年、おととしと私は行きました。今年の分は、今サイトを見たらチケットが殆ど売りきれているので、あせってご紹介します。電子世界在住のシリコンバレーの皆さんも、たまにはアコースティックな音を聞いてくださいませ。

この室内楽祭のサイト、情報量が多すぎて何が書いてあるかよくわからない。アメリカにありがちですが。私も最初は、

「うーん、面倒くさいから、適当に値段と雰囲気で判断してGo」

みたいな感じでいくつか行ってみた、という感じ。(ま、よくわからないのには、単に私という人間が、演奏家とか曲目を聞いてもピンと来ないせいもあり。)なので、FAQ的に以下説明します。

  • どんな音楽祭ですか?

Music@Menloというクラシック室内楽の音楽祭。2003年から毎年やってます。今年は7月22日から8月10日まで。核となるスポンサーはHPファウンダーのヒューレット財団。

  • どんな場所でやるんですか?

これ大事。

4つ会場があるのだが、その中でも特にStent Family Hallは、昔、舞踏会をした歴史的お部屋(といってもカリフォルニアだから大した歴史じゃないですが)。いすをびっちり並べて140人しか入らない、というこじんまりしたところで、世界レベルの演奏家による室内楽を、本当に室内で聞くという稀なチャンスです。ハイドンの室内楽とか、それまで「つまらん・・・」と思っていたのですが、この会場で聞いてはじめて良さがわかりました。

ワタクシ、一昨年、手を伸ばせばピアノに触れられるStent Hallの最前列で、Gilbert Kalish演奏のCharles Ivesソナタを聞きました。すごかったです。

(もう一つの会場であるMartin Family Hallは小規模な近代的ホール。Menlo Schoolという超お金持ち高校のホールである。Stent Family HallもMenlo Schoolの一部。残りの二つは地元の教会です。)

各会場の説明はこちらのリンク先をご覧あれ。

  • どんなイベントがありますか?

一般向けに、1)世界的演奏家による有料コンサート、2)若手演奏家による無料コンサート、3)演奏家と語り合う懇親会的なものがあります。また、別途、プロ演奏家の卵を対象としたワークショップであるところのChamber Music Instituteも開催されます。

  • 有料コンサートにはどんなものがありますか?

「普通の演奏会」であるところのConcert Programs、解説者による講演(的なもの)に実際の演奏が少しついている「音楽セミナー」のEncounters、「演奏者が曲目を選んだ演奏会」のCarte Blancheという3つがあります。

私はCarte Blancheがお気に入り。あまり知られていない曲や、思いがけない組み合わせが聞けるので。

「普通の演奏会」のConcert Programsには、5種類アリ。Program1:HomageProgram2:Sounds of Nature, Program3:Instrumental Inspirations, Program4:Death and Transfiguration, Program5:Borrowed Cultures

チケットがまだあるのはごくわずかだけなので、どの演奏会のチケットが残っているか見て、そこから逆算してどれに行くか決めたい人は、こちらのチケットページをご覧あれ。

  • 無料コンサートにはどんなものがありますか?

Prelude Performanceというプロ寸前の若手によるものと、Koret(リンク先で、下のほうにスクロールして下さい)という8-18歳の生徒によるものがあります。Preludeは、すごいパワーがあって楽しい。まじ無料すか、という感じです。

  • 懇親会とは?

Cafe Conversationsと呼ばれるもの。Music@Menloの演奏家やスペシャルゲストの方々の話を聞くことが出来ます。これも無料です。

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ということで、大体感じがわかりましたでしょうか。

「是非行ってみてくれ」

という熱意が行間からにじみ出ていたら光栄です。

無料のものは当日ぶらりと会場に行けばよいだけなので、お暇だったら顔を出してみてください。ちなみに私は、下記の二つ、チケット買ってあります。

Carte Blanche Concert I: E/merge

    Wednesday, July 25, 2007, 8:00 pm
    Stent Family Hall, Menlo School

<曲目>

  • Fernando Sor: Variations on a Theme of Mozart, op. 9 (c. 1810)
  • Johann Sebastian Bach: Prelude and Fugue in E-flat Major, BWV 998 (c. 1740–45)
  • Manuel Ponce: Sonatina Meridional (1932)
  • Leo Brouwer: Quintet for Guitar and String Quartet (1957)
  • Manuel Ponce: Sonata for Harpsichord and Guitar (1926)
  • Pat Metheny: Three Songs in Baroque Style, arr. Jason Vieaux (2005)
    The Bat (1980)
  • Isaac Albéniz: Cuba (1886)
    Asturias (1898)

(↑なかなか面白そうでしょ?もう売り切れだけど。)

Concert Program IV: Death and Transfiguration

    Sunday, August 5, 2007, 5:00 pm
    Stent Family Hall, Menlo School
 
<曲目>

  • Sergei Rachmaninov:Trio élégiaque (1892)
  • Bruce Adolphe: String Quartet no. 4, Whispers of Mortality (1994)
  • Johann Sebastian Bach: Ich habe genug, BWV 82 (1727)
  • Franz Schubert: String Quartet in d minor, D 810, Der Tod und das Mädchen (1824)

こっちはまだあります。「死と変容」を一緒にエンジョイしよう。

シリコンバレー(にもある)夏の室内楽祭」への10件のフィードバック

  1. chikaです。
    そうそう、そういうのです。これ、画像を扱うだけだったら今のMSの技術でも結構いけると思うんですが、テキストが同じように伸び縮みして、しかもエッジが鋭くきれいなのがiPhoneのすごいところ。Apple机よ、待っているぞ、って感じです。
    MSは、、、うむ、どうでしょうね。5年くらいたって、立て直しのためにビルゲイツが再度かりだされるという予測に3万点。

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  2. ジョブズは、文字を綺麗に表示すると言う点に関しては、初代Macの頃から一貫したこだわりがあるみたいですね。
    大学の授業でカリグラフを勉強したのがきっかけだった、みたいなことを、以前スタンフォードの卒業式でのスピーチで言っていたような。
    #自分はMacからパソコンの世界に入ったくちなので、初めてウインドウズに触ったときは、文字の汚さ(と、あと色使いのセンスの無さ)に愕然としました。
    テーブルの天板が画面というのは、日本では日立やソニーがじわじわと研究していますが、なかなか具体的な製品にはならないみたいですね。
    マイクロソフトのと似たような研究では、NYUのJeff Han氏のものが最近よく記事とかになっています。
    http://cs.nyu.edu/~jhan/ftirtouch/

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  3. kenjiroさんに先を越されましたが、このNYUのデモは衝撃的でした。インターフェイスはOSXで実現されていたはずです。私もMacIIsiからのユーザで、今でもWindozeには違和感があってしっくりきません。
    話は変わるんですが、 Carmel Bach Festival July14-Aug.4
    http://www.bachfestival.org/pages/home/home.html
    なんていうのもあります。Montereyはご存知のことと思いますが、のんびりするのは良い所だし、お勧めです。

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  4. PalmとMAC iCal,AddressBookの同期は、Mark/Space inc の missing syncを使用。Windowsで同期したデータをPalm経由でMACに移動できます。
    memoデータはMark/Space memo padを使用してます。
    PalmOneのサイトを探せば、MAC(PPC)用PalmDesktopもあるかも。

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  5. こんにちは!
    学部時代同期のむつこですっ!またもお久しぶり!
    携帯がおかしくなりつつあり、機種変の参考にしようとブログ検索してたらchikaさんのiPhone実況記事がでーんと出てきて、ここにたどり着きました。読んでたらiPhoneにできないのが残念になってきますわー。
    というわけで私信で申し訳ない。また見に来るね!
    こちらも育休中にもかかわらず職場のブログを更新していますので、良かったら覗いてみてー(あまり役に立つことは書いてません、理系研究室というものに親しみを持ってもらうためのものなので・・・)

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  6. chikaです。
    NYUの「モニター机」いいですね。欲しい。
    taka-san
    情報ありがとうございます。しかし一方で、iPhone型インターフェース&タッチスクリーンのMacBookが秋に出るという噂も聞き、マック買い控え・・・うーん、しばらくはTreoも持ち歩く、ってのが一番簡単ですかねぇ。なんかなぁ・・・。
    muchi-san
    久しぶり~。ブログ見ました。「携帯に赤ちゃんたちが突進してくる」というの、面白いですね。なんでかなぁ。。。Steve Jobsによるintelligent designか?

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  7. もうだいぶ時間の経った話題なのでファイル経由でも手動でも全データ移行が終わっていると思いますが、OutlookでPalmと同期している場合は、アドレスブックのデータ移行はPlaxoが便利になってます。日本名の場合、よみがなを同期してくれないようですが、その他はほとんどやってくれてます。
    Mac vs Plaxo vs Outlook, GoogleCal., Yahoocal. とできますが、Plaxo自身Webカレンダ&アドレスブックなうえ、オンラインで電話もかけられます。
    PalmDeskTopからは一旦Outlook(Express)にデータ移行する手間があるとは思います。

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  8. chikaです。
    実はsync、一時期より混迷の度合いが増してまして、いったんできてたOutlook calendarとのsyncができなくなり、またPalmからOutlookにやっとPocketMirror経由でアドレスをSyncするも、なぜかOutlookとiPhoneのあいだのSyncで文字化けしたり。
    ということで、解決策は
    Macbook購入
    でした。Appleの思うつぼです。
    でも、やっぱりOutlook addressからはお勧めいただいたPlaxoで移行しました。Plaxo、3年前にOutlookからoperaに移行した時に使ったきりでしたが、ずいぶん進化しましたねー。

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