アリのその後

今日ラジオのニュースを聞いていたら、投票がちゃんと数えられる、と信じるアメリカ人は51%しかいないとのこと。人口より有権者登録の方が多い場所まであるとか。滅茶苦茶であります。

さて、本題のアリに戻って、昔自動的専業分業アリ社会というアリの生態に関するエントリーを書いたところ、ハイテクアリ観察キットのご紹介を頂いたので購入、しかしせっかく捕まえてキットに閉じ込めたアリたちはなぜか蒸発(このクダリはそして誰もいなくなった参照。

その後日談です(といっても、5月の話なんですが)。

(ありキットについては、最後の写真をご参照下さい)

最初のエントリーででいわく、アリは、一生の間に「穴掘りアリ」から「外で食べ物を集めるアリ」「食べ物を偵察しに行くアリ」に出世し、一旦新しい仕事に就くと、昔の仕事をすることはない、ということを書いた。

ということは、外をウロウロ歩いているアリを捕まえても、観察キットの中で穴を掘ったりしないのでは、という懸念が。一回目は確かに全員じっとしたまま穴を掘る気配は殆どないまま蒸発。

そこで二回目は、「アリの巣全体の引越し」を狙ってアリ捕獲。何千匹ものアリが、卵やら幼虫やらを持って、せっせと列になって移動しているアレです。引越し時であれば、「穴掘りアリ」も列に加わるであろう、と。特に卵を持っているやつが「穴の中担当」っぽいではないか、と狙いをつけ、6匹を捕獲、キットに閉じ込め。

すると、翌日には1匹がせっせと穴を掘り、容器の下まで到達。ところがそれ以外の5匹は穴掘りに加わる気配なし。時々一匹だけ、「どうだい」とでも言わんばかりに、穴を掘っているアリのところに出向くが、すぐに他の4匹のジッとしてるアリのところに戻ってしまう。

これはもしかして、掘っている一匹だけが「穴掘りアリ」で、ジッとしている4匹は「食べ物偵察アリ」、ウロウロしている一匹はその中間の「食べ物ゲットアリ」か、と。しかし、ハイテク観察キットは、穴を掘る対象のジェルそのものが食べ物。ということは、偵察アリもゲットアリも用なし。

これって、上位管理職(部長とか)4人と、中間管理職(課長)1人、実際に仕事をする現場の担当者1人が、どこかで突然孤軍奮闘で新たな仕事を開拓しなければならなくなった、というシチュエーションに似ているのでは?!

課長「どんな感じだ?」
担当者「とにかく掘りましょうよ。そうするしかありません」
課長「そうか、では上に伝えよう」
部長「うーむ、まずは会議だ。」

赤い矢印が、「担当者」が一日で掘り進んだ経路。その後数日たっても、管理職アリは結局使えないままで、観察しがいがなかったので全員放免しました。

Ants

アリのその後」への3件のフィードバック

  1. アリさんの仕事。

    chikaさんの記事によると、アリは出世して、新しい仕事に就くと、昔の仕事をしないそうです!
    人間組織にも当てはまる部分があるかも。(笑)
    それにしても、いつも面白い記事を提供できるのは、素直に尊敬しちゃいます。
    私も「年老いた犬は新しい芸を覚えない」 に�…

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  2. 今回の選挙も何かへんな感じだと思ったらそういうことだったんですか。。。
    他の国の民主主義をどうこう言う前にに、自分の国の民主主義の(超)基本的なシステムをどうにかして欲しいですね。ホントに!

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